強迫性障害


(病院に頼らない治療についての解説)

1.はじめに

何度手を洗っても気がすまないとか、何度も鍵のかけ忘れを確認してしまうといった状態になるのが強迫性障害の症状ですが、以外と悩んでいる人が多いものです。

アメリカの実業家であるハワード・ヒューズやイギリスのサッカー選手であるデビッド・ベッカムといった有名人も強迫性障害の治療を受けたようです。

また、最近、テレビで良く見かける芸能人である坂上忍さんも潔癖症のようですから、強迫性障害の傾向が強いのではないかと思います。

このページは、今、強迫性障害ではないかと悩んでいる人が、少しでも安心できるような情報を知っていただければと考え作成しました。

今は、強迫性障害も病院の薬による治療に偏っているように思います。

最近は、認知行動療法といったものを取り入れるようになった病院もあるようですが、まだ、思うような治療成果が出ていないのではないかと思います。

これは認知行動療法自体が、まだ発展過程にあるからなのだと思います。

しかし、神経症の治療方法として有名だった森田療法が強迫性障害に対しても効果が期待できるということは、あまり知られていないように思います。

このページでは、治療法として森田療法を選択すれば、薬を飲まなくても強迫性障害を充分、治すことが出来るということを説明させて頂きます。


2.強迫性障害とは

この症状は、少し前までは強迫神経症と言われていたものですが、強迫行為や強迫観念が前面に出てくる神経症の代表的な症状になります。

強迫性障害の中でも、特に多く見られるのが、潔癖症や不潔恐怖と言われている症状になります。

これは、さきほど、芸能人である坂上忍さんも傾向があると書かせて頂きましたが、自分の手など、色々な物が、汚染されているように感じ何度も手を洗ったり、アルコールで消毒したりという形で現れてくる症状です。

本来、きれい好きで良い傾向なのですが、これが度を越し、行き過ぎてしまうと、日常生活に支障が出てくるものなのです。

強迫性障害は英語名の略語でOCDと書かれることも多いと思います。

また、強迫性障害は不安障害(神経症)の代表的な症状という意味で、社会不安障害やパニック障害と同じ部類に属する症状ということになると思います。

現在、これらの症状を、別の病気のように捉えている場合もあるようですが、森田療法の立場から見ると、全て、不安障害(神経症)の中に含まれるものになります。

つまり、強迫性障害は元々、強迫神経症と呼ばれていた症状なのです。

また、社会不安障害は元々、対人恐怖症と呼ばれていた症状であり強迫神経症の一種なのです。

また、パニック障害は元々、不安神経症と呼ばれていた症状になります。

なお、代表的な症状は下記に示したようなものになります。

<下記の15種類が、強迫性障害(OCD)の代表的な症状になります。>

・雑念や雑音が気になる。(雑念恐怖)

・人の物を盗んだと疑われるのではないかと心配になる。(嫌疑恐怖)

・高い所に上れない。(高所恐怖)

・何度、手を洗っても気がすまない。(不潔恐怖)

・地震が来るのではないかと不安を感じてしまう。(地震恐怖)

・4とか9という数字など、縁起の悪いことが気になってしまう。(縁起恐怖)

・スーパーなどで自分が万引きするのではないかと感じてしまう。(万引き恐怖)

・神や仏を冒涜するような観念が浮かび辛くなってしまう。(涜神恐怖)

・針、ナイフ、鉛筆など先の尖った物を見ると、恐くなってしまう。(尖鋭恐怖)

・汚い感じがして、電車の吊革などに触れない。(潔癖症)

・異性に嫌悪感を感じてしまう。

・ガスの元栓や戸締まりなどを何回も見直してしまう。(不完全恐怖)

・自分のしたことに自信が持てない。

・自分の体が放射能に汚染されてしまったように感じ辛い。

・人を無意識のうちに傷つけてしまうのではないかと不安になる。(加害恐怖)

・ガンやエイズ、精神病にかかっているのではないかと不安。(疾病恐怖)



3.強迫性障害の原因

上記の枠内にまとめたような症状が現れる強迫性障害の原因は、まだ完全には解明されていないとか、セロトニンという脳内の神経伝達物質が原因であるという専門医の先生も最近は多いように思います。

しかし、先ほども書きましたが、強迫性障害は元々強迫神経症と言われていた症状であり、すでに、80年以上も前の昭和の初め頃から「とらわれ」という心理的な原因であることが明らかになっているのです。

つまり、精神分析や森田療法の研究の結果、脳や神経の異常が原因ではなく心理的なものが原因であることが証明されているのです。

しかし、最近はセロトニンといった脳内の神経伝達物質の分泌量の異常が原因であるといった学説が重視されているのです。

ある記事によると、これは製薬会社と医学界がぐるになってでっち上げた学説だという情報もあります。

つまり、セロトニンの分泌量の異常ということにすれば、薬物療法で対応できるのです。

このため、製薬会社の業績アップにも繋がるということのようです。

この真偽はどうであれ、最近は、アメリカの影響で、日本でも強迫性障害の症状も薬で治そうとする傾向があるように思います。

しかし、繰り返しになりますが、元もと、脳内のセロトニンの分泌量の異常が原因ではありませんから、この方向では症状の一時押さえにしかならず、根本的な解決にはならないと思います。

強迫性障害の症状はいずれも、完全欲の強さや心配性といった神経質性格の特徴が、その根底にあると考えて良いと思います。

カギを閉め忘れたのではないかと心配になることは、誰にでも多かれ少なかれあるものですが、これが過度に強くなり、何度も同じ行動を繰り返してしまうといった強迫行為が慢性的になった状態が、強迫性障害(OCD)だと言っても良いと思います

社会不安障害の場合は社会から落ちこぼれたり人間関係が崩れるといった「社会的な死の恐怖」が、その背景にあります。

また、パニック障害の場合は、このまま死んでしまうのではないかといった「直接的な死の恐怖」がありますが、強迫性障害(OCD)の場合は、自分自身の「精神的な死の恐怖」が、その根底にあり、これが原因になり症状が起こると言って良いのではないかと思います。

具体的には強迫観念に引きずられて強迫行為を繰り返してしまうという、森田療法で言っている気分本位の「はからい」の行動を取ることで、症状に対する「とらわれ」が出来ると言って良いと思います。

そして、症状に対する「とらわれ」が出来ると、頭では分かっていても体がついてこないという状態になってしまうものなのです。

ですから、実際的には、ここに強迫性障害の原因があると言って良いと思います。


4.病院にに頼らない治療について

強迫性障害に悩んでいる人は、かつての私もそうでしたが、何とかして悩みを治そうと考え、性格改善のために、ハウツーものの本を読んだり、心の悩みの治療法や解決法、また、カウンセリングを初めとした心理学関係の本を読んだりするものです。

また、性格矯正のために、民間療法を試みたり、宗教的な修行に救いを求めたりすることも多いように思います。

また、最近では強迫性障害に悩んでいる人のブログを読んだりする人も増えているようです。

しかし、このような強迫性障害の症状だけに目を向け、これを治すという方向では、逆に、かえって症状を強くしてしまうことになるのです。

これは、これらの対応が森田療法で言っている気分本位の「はからい」の行動になってしまうからなのです。

また、さきほども書きましたが、最近は、強迫性障害も薬物療法だけで対応しようとする傾向が強くなっているように思います。

しかし、この方向の対応も森田療法で言っている気分本位の行動になってしまうのです。

ですから、根本的な治療にはならず、症状の一時抑えになってしまうと思います。

現在、何年にも渡って病院に通い薬漬け状態にされている人が増えているのも、ここに原因があるように思います。

森田療法では目的本位の行動と言っていますが、症状を感じながらも、目の前の「なすべきこと」を逃げずにこなすようにしていくことが強迫性障害の対応として効果が期待できるものなのです。

ただ、このためには森田療法の考え方を頭に入れておくことが必要になるのですが、こうした上で目的本位の行動を積み重ねるようにしていくと、薬を飲まなくても強迫性障害の症状を治すことが出来るものなのです。


※なお、強迫性障害(OCD)のさらに詳しい克服方法については、こちらのMT心理カウンセリングルームのHPを参考にして下さい。



トップへ   前ページ   次ページ